理学療法士の転職を成功させる全知識
僕は整形外科クリニック2か所で8年間常勤として働いて、29歳で訪問リハビリに転職しました。あのとき動いてなかったら、今の自分はない。
正直、新卒で入った整形外科クリニックでは手取り18万円でした。「国家資格まで取ってこれか…」と何度も思いました。でも、転職って怖いじゃないですか。安定を捨てて本当に大丈夫なのかって。
今振り返ると、PTの転職は情報戦です。知っているか知らないかで、年収も働きやすさも全然変わってくる。僕自身の経験と、リハコンパスの運営で出会った数百人のPTの話をもとに、転職で失敗しないための全ノウハウをまとめました。
理学療法士が転職する主な理由(年収・環境・キャリア)
PTが転職を考える理由って、実はほとんど同じなんです。僕がリハコンパスを運営してて感じるのは、みんな根っこの部分で同じ悩みを抱えてるということ。
年収の低さが最大の理由
厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、PTの平均年収は約418万円。でもこれ、全年齢の平均なんです。20代の新卒PTなら300万円前後がリアルでしょう。僕自身、新卒で入った整形外科クリニックでは手取り18万円でした。正直、「国家資格まで取ってこれか…」と何度も思いました。
同期の看護師は夜勤手当もあって年収400万円超えてたし、同じ国家資格なのにこの差はなんなんだろうって。年収300万からの脱出を真剣に考えないと、ずっと苦しいまま。
職場環境への不満
これもマジで多いです。パワハラ上司、サービス残業当たり前、有給取れない職場。元同僚のYくんは、毎日21時まで残業させられて身体壊しました。「リハビリで人を治してるのに、自分が病気になってどうするんだ」って言ってましたね。
特に小規模クリニックだと、院長の人柄で職場の雰囲気が決まりがち。僕が最初に働いたクリニックも、院長が気分屋で。機嫌が悪い日は理不尽に怒鳴られることもありました。
キャリアの行き詰まり感
「この先、ずっと同じことの繰り返しなのかな」って不安、ありませんか? 特に経験3〜5年目くらいで感じやすい。技術的にも成長を感じにくくなって、「このままでいいのかな」って。
僕も27歳頃、そう思ってました。毎日同じような患者さんの電気治療とマッサージの繰り返し。「PTとしてのスキルアップ、これでいいのかな」って。そんなときに訪問リハビリという選択肢を知って、世界が広がったんです。
転職すべきタイミング(経験年数別アドバイス)
転職のタイミングって本当に重要です。早すぎても遅すぎても、市場価値が下がってしまう。経験年数別に、ベストなタイミングを解説しますね。
1〜3年目(基礎を固めてから動く)
1年目での転職は、正直おすすめしません。「石の上にも三年」って言葉があるように、最低でも3年は同じ職場で基礎を固めたほうがいい。面接でも「なぜ1年で辞めたの?」って必ず聞かれますから。
でも、明らかなブラック職場なら話は別。パワハラがひどい、給料が異常に安い(手取り15万円以下とか)、違法な長時間労働を強いられるなら、すぐに逃げてください。
3年目くらいになると、基本的な技術も身について、20代PTのキャリア戦略も見えてきます。このタイミングでの転職は、採用側も「基礎は身についてるな」と判断してくれるんです。
4〜7年目(最も転職市場での価値が高い時期)
これが転職のゴールデンタイム。経験も積んで、でもまだ若くて柔軟性もある。採用する側から見ると、「即戦力だけど、まだ伸びしろもある」って感じ。
僕が29歳(経験8年目)で転職したのも、このタイミング。実は少し遅かったかなと思ってます。もう少し早く動いてれば、選択肢がもっと多かったかも。
転職のベストタイミングとして、この時期の転職は年収アップの可能性も高いです。実際、元同僚のHさんは5年目で転職して、年収が80万円アップしました。
8年目以降(管理職・専門性の分岐点)
8年目以降は、管理職を目指すか、専門性を極めるか。この分岐点での転職は戦略が重要です。同じような職場に横移動するだけでは、年収アップは期待できません。
僕の場合、8年の経験を活かして訪問リハビリに挑戦しました。在宅での評価・治療は病院とは全然違うスキルが求められるので、また成長できる実感がありましたね。
40代からの転職(遅くない、ただし戦略が必要)
「40代での転職は無理」って思ってませんか? 確かに20代より選択肢は減りますが、経験を活かせる職場はたくさんあります。
実際、知人のOTのSさんは43歳で総合病院から訪問リハビリに転職。「もっと早く動けばよかった」って言ってました。40代だからこその経験と判断力が評価されるんです。
ただし、未経験分野への挑戦は厳しい。今までの経験を活かせる職場を選ぶのがポイントです。
転職先の種類と特徴
PTの転職先って意外と多いんです。それぞれ特徴が全然違うので、自分に合う職場を見つけることが大切。僕の経験と、同僚・知人の話をもとに詳しく説明しますね。
整形外科クリニック(自分の経験から詳しく書ける)
僕は整形外科クリニックを2か所経験しました。最初のクリニックは小さめで昇給がほぼなくて、2か所目はリハビリに力を入れてるところで年収がだいぶ上がったんです。環境って本当に大事ですね。
年収相場:300〜450万円
働き方:平日9〜18時、土曜午前のパターンが多い
向いてる人:スポーツ外傷や慢性疼痛に興味がある、定時で帰りたい
整形クリニックの魅力は、なんといっても時間の規則性。残業もほとんどないし、土日休みのところが多い。ただし、慢性疼痛の患者さんが中心なので、劇的な改善を実感しにくいのがデメリット。
病院vsクリニックの比較で詳しく書いてますが、クリニックは働きやすさ重視の人におすすめです。
訪問リハビリ(自分のパート経験から書ける)
29歳から訪問リハビリのパート勤務をしていた頃、利用者さんの家で一緒にお茶を飲みながらリハビリの話をしてたのが、今でも一番「PT続けてよかった」と思える瞬間です。
年収相場:常勤で400〜600万円、パートで時給1800〜3000円
働き方:移動時間含め8〜17時、直行直帰OK
向いてる人:一対一での深いかかわりを大切にしたい、高年収を狙いたい
訪問リハビリの最大の魅力は高年収。訪問リハビリ年収ランキングを見てもらえばわかりますが、年収500万円超えも全然珍しくない。
ただし、一人でお宅を訪問するのでプレッシャーも大きい。訪問リハビリのきつさもありますが、やりがいはめちゃくちゃ大きいです。
急性期病院(元同僚の話として書く)
元同僚のKさんは新卒から急性期病院で5年働いてました。「毎日が勉強の連続で、医学的知識がめっちゃ身につく」って言ってましたね。
年収相場:350〜500万円
働き方:シフト制、場合によって夜勤や休日出勤あり
向いてる人:医学的知識を深めたい、急性期の患者さんと関わりたい
急性期病院は勉強になるけど、体力的にはけっこうハード。Kさんも「30代後半になったら、もう少しゆっくり働ける場所に移りたい」って言ってました。
回復期病院(知人PTの話として書く)
知人のPTのMさんは回復期リハ病棟で働いてます。「患者さんの回復過程を長期間見守れるのが最高にやりがいある」とのこと。
年収相場:350〜480万円
働き方:平日メイン、たまに土曜出勤
向いてる人:患者さんとじっくり向き合いたい、チーム医療を重視
回復期は「THE・リハビリ」って感じの職場。患者さんが歩けるようになる瞬間とか、本当に感動的だそうです。ただし、単位数のノルマがきついところも多い。
介護施設(元同僚の話として書く)
元同僚のTさんは老健で働いてます。「病院より時間にゆとりがあって、利用者さん一人ひとりとしっかり向き合える」って。
年収相場:320〜450万円
働き方:基本平日、残業少なめ
向いてる人:高齢者と長期的に関わりたい、ゆったりした環境で働きたい
介護施設は比較的のんびりした職場が多い。でも、維持期がメインなので「劇的な改善」は期待できないのがデメリット。
一般企業(知人の話として書く)
僕の知人で、医療機器メーカーに転職したPTがいます。「営業だけど、PT資格があるからお客さんの信頼が全然違う」って言ってました。
年収相場:400〜700万円
働き方:一般的な会社員
向いてる人:営業や企画に興味がある、高年収を狙いたい
一般企業への転職は年収アップの可能性が高い。でも、臨床から離れることになるので、本当にそれでいいか慎重に考える必要があります。
年収アップのための転職戦略
ぶっちゃけ、PTで年収500万円超えるには戦略が必要です。なんとなく転職しても、年収は上がりません。具体的にどうすればいいか、僕の経験をもとに説明します。
訪問リハビリで一気に年収アップ
手っ取り早く年収を上げるなら、訪問リハビリ。僕がパートで働いてた頃、時給2200円でした。これを常勤換算すると年収450万円くらい。新卒PTの1.5倍です。
訪問リハビリの年収が高い理由は、介護報酬の単価が高いから。1単位(20分)で約1200円の売上になるんです。これをPT1人で1日18〜20単位こなすと、売上は2万円超え。そりゃ給料も高くなるわけです。
地方vs都市部の年収差を活用
これ、意外と知られてないんですが、地方のほうが年収高いケースもあります。東京の病院で年収350万円のPTが、地方転職ガイドで紹介してるような地方の訪問リハビリに転職したら年収500万円になった、なんて話もザラです。
理由は単純。地方は人手不足が深刻だから、高い給料を出してでもPTを確保したいんです。生活費も都市部より安いので、実質的な手取りは相当良くなります。
交渉のコツ
面接で給料交渉するとき、「希望年収は?」って聞かれたらどう答えますか? 「○○万円です」って即答するのはNG。「現在の年収と経験を踏まえて、相応の金額を」って答えるのがベター。
僕が転職エージェントを初めて使ったとき、正直「こんなにラクでいいの?」と思いました。面接日程の調整とか全部やってくれるんです。そして何より、給料交渉を代わりにやってくれるのが助かった。
自分で「年収○○万円にしてください」って言うのは気まずいじゃないですか。でもエージェントなら「この方の経験なら、これくらいが相場ですが」って客観的に伝えてくれるんです。
複数職場での副業
年収アップの裏技として、複数職場での勤務があります。僕も訪問リハビリのパートしながら起業準備してました。本業年収300万円+副業年収200万円で、合計500万円。
PT免許があれば、パートや単発バイトの需要はめちゃくちゃあります。土日だけの訪問リハビリとか、時給3000円なんてザラですから。
転職エージェントの選び方と活用法
僕は転職エージェントの存在を知ったのが遅くて、最初の転職は自力でやりました。でも2回目の転職でエージェントを使って、「なんで最初から使わなかったんだ」って後悔しました。
エージェント利用のメリット
一番のメリットは、非公開求人にアクセスできること。ハローワークや求人サイトに載ってない、条件のいい求人がたくさんあるんです。僕がエージェント経由で紹介された求人は、どれも直接応募では見つからないものばかりでした。
あと、履歴書の書き方から面接でよく聞かれる質問の対策まで、全部サポートしてくれる。正直、至れり尽くせり。
特に働きながらの転職活動だと、面接日程の調整とか本当に大変じゃないですか。「平日の昼間しか面接できません」って言われても、現職に迷惑かけずに調整するの無理ですよね。エージェントがいれば、そこも全部やってくれます。
デメリットもある
でも、デメリットもあります。担当者によって質にバラツキがあるんです。僕が最初に担当してもらったエージェントは、PT業界の事情をあんまり知らなくて、的外れな求人ばかり紹介されました。
あと、エージェントも商売なので、どうしても「転職させたい」って気持ちが先走ることがある。「今転職しないと損しますよ」みたいな圧をかけてくる担当者もいます。そういうときは冷静に判断することが大事。
複数エージェントの併用がおすすめ
僕の経験上、3社くらいのエージェントに登録するのがベスト。なぜかというと、それぞれ得意分野が違うから。A社は病院に強い、B社は訪問リハビリに強い、C社は年収交渉が上手、みたいな感じ。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、複数のエージェントから情報収集することで、転職市場の相場感がつかめます。「A社では年収400万円って言われたけど、B社では450万円が相場って言ってる」みたいな情報が得られるんです。
エージェントとの上手な付き合い方
エージェントとの関係で大事なのは、正直なコミュニケーション。「年収は最低○○万円欲しい」「残業は月10時間以内」「通勤時間は30分以内」とか、条件は最初にしっかり伝えること。
遠慮して「何でもいいです」って言っちゃうと、エージェントも困るんです。具体的な希望があるほうが、ピンポイントで良い求人を紹介してもらえます。
あと、連絡はマメにとること。エージェントにとって、連絡の取りやすい候補者のほうが紹介しやすいんです。逆に、連絡がつかない人は後回しにされがち。
転職成功事例と失敗事例
リハコンパスを運営してて、いろんなPTの転職体験を聞く機会があります。成功例も失敗例も、どちらも勉強になるので共有しますね。
成功事例1:経験5年目、年収100万円アップ
元同僚のHさんの話。総合病院で5年働いてたんですが、年収320万円で昇給もほぼなし。「このままじゃマズい」と思って転職活動を開始。
エージェント経由で新しくできた回復期病院に転職したら、年収420万円になりました。新しい職場だから教育体制もしっかりしてて、スキルアップもできた。Hさんは「もっと早く動けばよかった」って言ってます。
成功のポイントは、タイミングの良さと情報収集。新設病院は人材確保のために好条件を出すことが多いんです。そういう情報をエージェントから得られたのが大きかった。
成功事例2:40代、未経験から訪問リハビリ
知人のOTのSさんは43歳で総合病院から訪問リハビリに転職。「40代だと転職厳しいんじゃ…」って不安だったけど、病院での経験が高く評価されて、年収も50万円アップしました。
訪問リハビリって、実は病院経験者を欲しがってるんです。医学的な判断力とか、急変時の対応とか、病院で培ったスキルが活かされる。Sさんも「利用者さんやご家族から頼りにされてる実感がある」って言ってました。
失敗事例1:短期間での転職を繰り返し
これは知人から聞いた話ですが、Nさんという方は3年間で3回転職しました。「もっといい職場があるはず」って理想を追い求めた結果、どこも長続きしない。
4回目の転職活動では、面接で必ず「なぜ短期間で転職を繰り返すのか?」って聞かれるようになって、内定がもらえなくなりました。転職回数が多いと、「この人はうちでも長続きしないんじゃないか」って思われちゃうんです。
教訓は、完璧な職場なんて存在しないということ。ある程度の妥協は必要だし、転職前にしっかりとした職場研究が大事。
失敗事例2:年収だけで転職先を決定
元同僚のOさんは、年収の高さだけで訪問リハビリに転職しました。確かに年収は100万円以上アップしたんですが、一人で利用者宅を回る責任の重さについていけなくて、半年で退職。
結局、前の職場より条件の悪いクリニックに転職することになって、「年収アップどころか大幅ダウン」という結果に。お金も大事ですが、自分に合った働き方かどうかも重要ですね。
よくある質問(FAQ)
理学療法士の転職は何年目がベストですか?
経験4〜7年目がベストタイミングです。基本的なスキルが身についていて、でもまだ若くて柔軟性もある。採用する側から見ると「即戦力だけど成長の余地もある」と判断されやすい時期。ただし、明らかなブラック職場にいるなら、経験年数に関係なく早めの転職をおすすめします。
転職回数が多いと不利になりますか?
3回以上の転職歴があると、面接で必ず理由を聞かれます。ただし、それぞれに明確な理由があれば問題ありません。「スキルアップのため」「より専門性を高めるため」など、前向きな理由なら評価されることも。逆に「人間関係が嫌で」「給料が安くて」ばかりだと印象が悪くなります。
未経験の分野に転職できますか?
PT免許があれば、基本的にどの分野でも転職可能です。ただし、年齢が上がるほど未経験分野への転職は厳しくなります。20代なら問題なし、30代前半まではチャレンジ可能、30代後半以降は今までの経験を活かせる分野のほうが有利です。ブランクからの復職ガイドも参考にしてください。
転職活動は在職中にすべきですか?
絶対に在職中にやってください。退職してからの転職活動は、経済的なプレッシャーで冷静な判断ができなくなりがち。「早く決めなきゃ」って焦って、条件の悪い職場でも妥協してしまうリスクがあります。在職中なら、納得いくまで転職活動を続けられます。
地方から都市部への転職は可能ですか?
もちろん可能です。むしろ都市部のほうが求人数が多いので、選択肢は豊富。ただし、家賃などの生活費が上がるので、年収アップできたとしても実質的な手取りは変わらない可能性も。転職前に生活費の試算をしっかりやることをおすすめします。逆に都市部から地方への転職も、年収アップの可能性があるので検討する価値ありです。
まとめ
PTの転職は情報戦です。知ってるか知らないかで、年収も働きやすさも全然変わってくる。僕自身、29歳での転職が人生を変えました。あのとき動いてなかったら、今でも手取り18万円の整形外科クリニックで働いてたかもしれません。
完璧なタイミングなんて存在しない。「今の職場に不満がある」「もっと年収を上げたい」って思うなら、まずは情報収集から始めてみてください。転職エージェントに登録するだけでも、今の自分の市場価値がわかりますから。行動しなきゃ、何も変わりません。
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この記事を書いた人
富永康太(元理学療法士)
臨床経験10年以上。現在はDOPグループ代表として、リハビリ職の転職・キャリア支援に携わる。「給料が安い」「転職が不安」——そんなPT・OT・STの悩みに、現場を知る人間として本音でお答えします。
